「短編」
結婚前
やがて来る未来
投稿サイト様からのリサイクルその2です。
タイトルやイメージソングはPukkaの大好きな関西の2人組みからの影響が濃くなるかもしれません。
ちなみにこの話はSolitude-真実のサヨナラーという曲から来ています。
ドラマが本気でかっこよかった(笑)
こちらも読み直せたものではないので手直しなしです。
キュッ。
蛇口を捻ると軽い音がして水が止まった。
頬を一筋水滴が伝う。
洗面台の脇に掛けられたタオルを手にとって視線を前に戻すと男と目が合った。
今朝までの張り詰めたような、どこかどんよりとした色がなくっている。
さっき自分がした宣言で、ここ数ヶ月家の中に漂っていた空気も感じられない。
結婚なんて考えた事もなかったのに、いつの間にか自分の中で相手は決まっていた。
素直になれなくて認める事が出来なかったけど。
試練に立ち向かっているつもりが、いつしかそばにいるのが当たり前になっていた。
からかって泣かせて、それでもそばにいた。
泣いたと思ったら、笑って、赤くなって。
俺にはない反応を思い出して思わず口元を緩ませながら顔についた雫を拭う。
琴子はもう寝ただろうか。
昨日までは向き合う事さえしなかったのに、ついさっき自分のものにしたと思っただけで顔を見たくて堪らなかった。
顔を見て抱きしめて、柔らかい唇を塞ぎたかった。
この先一緒にいるのはあいつだけ。
遠回りして傷つけたけど、これからは一緒に生きていく。
この決意だけは揺るがない。
思い立ったら顔だけでも見たくなってタオルを脱衣籠に投げ捨てると鏡の自分に背を向けた。
部屋の扉の前で未来を手にする。
「大好きだよ。」
タイトルやイメージソングはPukkaの大好きな関西の2人組みからの影響が濃くなるかもしれません。
ちなみにこの話はSolitude-真実のサヨナラーという曲から来ています。
ドラマが本気でかっこよかった(笑)
こちらも読み直せたものではないので手直しなしです。
キュッ。
蛇口を捻ると軽い音がして水が止まった。
頬を一筋水滴が伝う。
洗面台の脇に掛けられたタオルを手にとって視線を前に戻すと男と目が合った。
今朝までの張り詰めたような、どこかどんよりとした色がなくっている。
さっき自分がした宣言で、ここ数ヶ月家の中に漂っていた空気も感じられない。
結婚なんて考えた事もなかったのに、いつの間にか自分の中で相手は決まっていた。
素直になれなくて認める事が出来なかったけど。
試練に立ち向かっているつもりが、いつしかそばにいるのが当たり前になっていた。
からかって泣かせて、それでもそばにいた。
泣いたと思ったら、笑って、赤くなって。
俺にはない反応を思い出して思わず口元を緩ませながら顔についた雫を拭う。
琴子はもう寝ただろうか。
昨日までは向き合う事さえしなかったのに、ついさっき自分のものにしたと思っただけで顔を見たくて堪らなかった。
顔を見て抱きしめて、柔らかい唇を塞ぎたかった。
この先一緒にいるのはあいつだけ。
遠回りして傷つけたけど、これからは一緒に生きていく。
この決意だけは揺るがない。
思い立ったら顔だけでも見たくなってタオルを脱衣籠に投げ捨てると鏡の自分に背を向けた。
部屋の扉の前で未来を手にする。
「大好きだよ。」
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